1. パチスロ攻略が終わり…再び借入の悪循環
トロピカーナ攻略で“恋人”のように寄り添ってくれたメダルも、
店側の締め出しと台の撤去で瞬く間に底を尽く翔太。
「これで最後だ…」と思いながらも、消費者金融の扉を再び叩きます。
武富士・プロミス・アコムと三社からそれぞれ20万円ずつ、
合計60万円の借入れを行ったものの、増額申請はどこも✕。
昼夜バイトで返済にあたるも利息だけが膨らみ、借入枠は枯渇――。
そんなある日、同じ借金漬けの友人から耳寄りな情報が。
「データ消去屋に1万円振り込めば、信用情報を一時的に消してくれる。
その間に複数社へ申し込めば借りられるらしいぞ」とのこと。
指示どおり電話すると、数件の金融会社名を順番に教えられ、
「まずは××社へ。ダメなら△△社へ」「明日ここに1万円振り込んで」と案内が。
最初の社は断られ、二社目でようやく10万円の融資に成功。
しかし、公衆電話からかけたため相手に居場所は知られていないので、
「振込不要」と考え 1万円は支払わなかった……。
後に振り返ると、詐欺まがいの“裏ルート”だったと悟ります。
2. 旧金融事情の緩さが招く“最後の一発”
当時は信用情報が各社バラバラで、本来なら年収1/3までに制限されるはずの総量規制も未導入。
さらに“グレーゾーン金利”（年利30％前後）が野放しで、高収益を狙う貸金業者は審査を緩めてでも顧客を囲い込んでいました。
その結果、たとえ収入が少なくても、300万円前後の多重借入が実質的に可能だったのです。
| 1980～90年代 | 2020年代 | |
|---|---|---|
| 審査スピード | 即日可・電話一本で再審査枠発動 | WEB完結も厳格審査・即日融資は限定的 |
| 未成年・ブラック対応 | 親権者同意 or グレー運用で可 | 成年年齢18歳・総量規制で不可 |
| 追加借入 | 「今から1時間で来い」など業者横行 | 申込→審査→契約の厳格ルートのみ |
当時は「１万円でデータ消去、１時間以内融資保証」と謳う業者が多数。 電話一本でCIC/JICCの登録を消去し、
“借り放題”の新枠を獲得できるという裏ワザもまことしやかに囁かれました。
3. 闇金ではなく“データ消去屋”の誘惑
- 「消費者金融に行く前に１万円振り込めば、今日中にデータ削除してくれる」
- 「新しい名義で10万借りられるルートを即手配」
- 実際には虚偽申請で信用情報は微動だにせず、被害者になるだけ
「魔法の１万円」は、
“借金の穴をさらに掘り進める落とし穴”にすぎませんでした。
4. 法改正前夜のリスクと教訓
2006年・2010年の改正前は、
データ消去屋や融資斡旋業者が野放しの“無法地帯”でした。
今では、以下のように整備されています：
- 信用情報機関の一元化（CIC/JICC/KSC）で訂正は本人のみ
- 総量規制導入により、年収1/3以上の借入禁止
- 成年年齢引下げ＋本人確認厳格化で未成年契約は厳罰
- 違法業者への規制強化で、詐欺サイトは即閉鎖・刑事罰
5. 現代の“安全ルート”を選ぶために
焦りは最大の敵。違法・グレーな裏技に手を出す前に、
以下の正攻法ステップを踏みましょう：
- ❶信用情報の自己開示 → 登録内容を把握
- ❷返済プランの再設計 → 月々返せる額を明確化
- ❸公的／銀行系ローンの検討 → 低金利・長期返済枠を活用
- ❹必要なら専門家相談 → 弁護士・司法書士による債務整理
6. まとめ＆次回予告
かつて「１万円で人生リセット！」は眉唾物。
変わらないのは“返す計画を持つこと”だけです。
次回Ep.5では、『借金返済！？合法？の裏ワザ』危ない！
◆ 公開予定：お楽しみに！
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